で結局行ったのがワイのお気に入りの隠れ家である「カフェ エ ビストロ ボンヌ シェール」ムタヒロの並びのこじんまりした可愛いフレンチである。
店頭の看板メニューを見る。
肉はポークのニース風チーズ焼き・・美味そうである。
だが今日は魚の気分なのだ。
魚は鯛のポアレ カレークリームソース!
この店の必殺技である。
このカレークリームソースを一斗缶で売って欲しいと何度も書いてる。
これ掛けたら何でも旨いやん~
多分野菜嫌いの小さなお子さんでもこれさえ掛ければ、それがたとえセロリ、パセリ、ピーマン、ニンジンと言った子供が嫌いな野菜ワースト10に入る連中であろうともう喜んでワシワシ食べるはずである。
これでつけ麺を開発しても人気が出そうだ。
ていうかむしろドリンクとして飲みたい位。
魚を食べるつもりで扉を開く。
入り口付近の席がみんな人が座ってたので手遅れか?と一瞬思ったら奥は空いていた。
一番奥の二人席へ。
いつも一人で二人席に座るのが申し訳なく思う。
ここはシェフとマダムの二人体制。
夫婦のような気もするが二人の会話を聞いてる限り他人のような気もする。
マダムは結構美人である。
シェフはちょっと気難しそうなおっさんである。
店内は既に女性の二人連れが二組と女性一人。
フレンチに男一人で来るような奴は俺しかいない。
1000円のビストロランチをオーダー。
選択肢を4つ選ばないといけない。
「肉or魚・・魚で」
「スープorデザート・・デザートで」
「パンorライス・・パンで」
「珈琲or紅茶・・コーヒーで、Hot or Ice アイスで」
パンが来る。
この価格で二つあってちゃんとバターまで付いてるのに感動する。
美味しいパンを食べていると大き目の話し声が耳に入ってくる。
入り口横に座るおばちゃんと30代位のぽっちゃりの女性の二人組。
このぽっちゃりデブの方が
「ダンゴムシが・・」
「テントウムシは・・」
とやたら虫の名前を出してはしゃいでいる。
どうやら「この虫は触れる、この虫は触れない」をテーマに一人エキサイトしてるみたいだ。
「蝶は粉が手に付くから嫌~」
「・・・足がいっぱいあるやつはあかんねん」
次から次へと自分の知っている虫の名前を挙げて触れるかどうかを熱心に前のおばはんに説くデブス。
こっちは小粋なフレンチでランチを楽しんでる最中なのに大きな声で蛾やらムカデやらの名前を連呼されるとその都度こちらはそれを脳内でビジュアル化してしまう。もうせっかくの気分が台無しである。
「お前が虫を触りたくないと思ってる以上に虫の方はもっとお前に触られたくないわ!」と心の中でツッコミを入れて、
「お前を触りたいと思う男がおらんことを心配しろボケ!」ともっとおもろいツッコミが思いついたので( *´艸`)となってしまった。
自分入れて4組だったのが12時過ぎた途端に大量に客が押し寄せ一瞬で満席。
後から何組も断られて帰ってた。
間に人が入ったので昆虫図鑑のおばはんの声が気にならなくなった。
やってきた。
旨~い~♪鯛はふっくらといい感じの火の入りようである。
下に敷いてあるフェットチーネにもピッタリである事からこのソースはつけ麺やまぜそばでもイケるのは確実である。
もしこのソースを一斗缶で保管してるのであれば夜中に忍び込もうかと思う。
幸せはいつも束の間、一瞬で食べ終わる。
1000円なのにこんなデザートとしかもドリンクまで付く。
もう驚異的としか言いようがない。
デザートを食べてる間に昆虫図鑑はとうとうカタツムリまで勢力を広げていた。
いや、「でんでんむし」言うけどそれ虫ちゃうで、おばはん。
このオバハンは知らないだろうがカタツムリには人間が死に至る寄生虫がたくさん存在する。
それを知ってから一切カタツムリには触っていないしエスカルゴもいくら火を通してるといっても怖くて食べれない。
なんか何でも火を通せば大丈夫みたいな風潮があるがそれなら〇ンコも火を通したら食えるのか?と問い詰めたい。
このオバハンには目いっぱいカタツムリを触ってもらえればいいと思う。
自分が店に入った時にはもう食べ終わっていながら長居する昆虫図鑑組を尻目に俺はさっさとデザートを食べてアイスコーヒーを一気に飲んでお会計をした。
そうすればまた一組お客さんが入れるからだ。
俺はなんてお店思いの優しい人間なんだろうといつも思う。
地球上の人間が俺みたいな人間ばかりだったらきっと素晴らしい世界になるに違いない。
店を出てムタヒロの前を通る。
店の前に3人ほどの待ち。最初の頃はもっと凄かったのに。
細い路地へ入るとまた行列が。
鯛めしの店みたいだ。
んーまた来ないといけないな。
一応恒河沙前に行ってみると案の定公園前にも結構な長さの待ち。
日替わりメニューが俺好みだったのでなんか食べたかったなあと思いつつ帰路に就く。