その間も豚の肝を舐めながら(嘗胆)いずれは帰国して復讐すると固く心に誓います。
呉の夫差の復讐の誓い=臥薪、越の勾践の復讐の誓い=嘗胆、これを合わせて臥薪嘗胆という言葉の由来となったのです。
それまで王として贅沢な暮らしをしていたのがいきなり奴隷。
藁小屋で暮らし、馬の糞を掃除して、馬と一緒になって呉王の馬車を引く。
それはそれは悲惨の一言。
しかし、策略に優れた范蠡と文種といった臣下の働きで呉の宰相の伯ヒに賄賂を贈り、伍子胥を孤立させて徐々に自分達の有利な状態に持っていくのです。
また中国四大美女と言われた西施を呉王に献上して骨抜きにしていったりと徐々に呉を弱体化させていくところが見どころです。
人生一旦どん底に落ちてもまた這い上がることは可能なのだという教訓としても必見の作品だと思います。
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